子連れでの引っ越し、最大の難関は荷造り
子どもがいてもスムーズに進む引っ越し準備&荷造りのコツ
引っ越しが決まると最も大変なのが荷造りと準備です。子どもが小学生くらいなら順調に荷造りができますが、赤ちゃんや幼児だとなかなか思うように進みません。
いざ荷造りを始めると子どもが興味津々で近寄ってきて、せっかく梱包した荷物を引っ張り出す。やめて〜!と取り上げると大泣きする…。そう、子どもにとって引っ越しの荷造りは「なんか面白いことしてるぞ?」的なニュアンスに映るのかもしれません。
とはいえ迫ってくる引っ越しの日。限られた時間内で確実に荷造りと準備を進めるためにはいくつかのポイントがあります。しっかりおさえてスムーズに進めましょう!
引っ越しが決まったらすぐ取りかかること
- とにかくスケジュール管理とタスクの確認を
- 子連れに優しい引っ越し業者選び
いつまでに何をする必要があるのか、パパママどちらも共有できるようにしておきましょう。スマホのカレンダーアプリを使うのもいいけれど、確実なのはA3くらいの大きさの紙にカレンダー形式で日付と曜日、備考欄を書き、日付の下に手書きでやることを項目ごとに記入する方法です。
その日ごとのタスク管理ができるし、終了した項目は線で消すので達成感もありますよ。パパママ共に把握できるので見落としがなくおすすめの方法です。
大人だけの引っ越しだったら安さや対応の良さを重視で業者探しをするところ。しかし子どもがいると優先順位は変わってきます。特に引っ越し当日は子どもがいると荷物の搬出搬入を手伝うことが難しいですし、大型家具の配置指示もままならない状態です。
当日にトラブルなく予定通りに引っ越しができるよう、業者選びは慎重にしましょう。
我が家では引っ越し業者を数件ピックアップして見積もりに来てもらい、小さな子どもがいる状況を理解してもらったうえで料金、ファミリー向け引っ越しが得意な地元の小さな引っ越し業者にしました。
おかげで当日は梱包できていない荷物もサクサク積んで運び出してくれましたし、気さくに話しかけてくれて娘は終始ご機嫌でした。あっという間に引っ越しが終わったんですよ。
業者によっては子育て支援で料金が割引になるサービスもあるのでチェックしてみてくださいね。地域の子育てサポートに協賛している業者もあるので、事前に市町村のホームページを見ておきましょう。
荷造りをさくさく進めるためには
- 数日に分けて子どもを預かってもらう
- 1日あたりの作業時間を決める
もし子どもを見てくれる人が近くにいる場合は預かってもらうのが安全です。見てもらっている間に食器や危険なものを梱包してしまいましょう。授乳が必要な赤ちゃんがいる場合は自宅に来てもらい、別の部屋で過ごしてもらってもいいですね。
周りに見てもらえる人がいない場合は、保育園や地域の子育て広場で受け付けている一時預かりを利用するのも手。ただこの場合は預かり先でウイルスや病気をもらってしまう場合もあるため、どうしても荷造りが間に合わないという時だけの利用がいいかもしれません。
子どもが保育園や幼稚園に行っている間に荷造りを進められたら理想的。でも赤ちゃんや未就園の子どもがいる場合は昼間の荷造りは難しい状況です。そんな時は日中とにかく遊ばせて疲れさせ、早めに寝かしつけましょう!そこから荷造りスタートです。
私も2歳児を見ながらの引っ越し作業だったので、子どもを毎晩7時〜8時に寝かせて、0時まで荷造りをすると決めました。22時過ぎには仕事から帰宅した夫も加わり、ミーティングをしながら作業を進めることができました。子どもが眠っているおかげで集中できましたし、思ったよりも早く荷造りが完了しましたよ。
新生児がいてどうしても時間確保が難しい場合は最初から「お任せプラン」を選ぶのもありです。これは全ての荷物を梱包&開封してくれるサービスで、女性スタッフが来てくれる場合もあります。
私は妊娠中と、娘が生後7ヶ月の計2回こちらのプランを利用しました。きめ細かなケアと、あっという間に荷造りをしてくれたので本当に助かりました。ちょっとお値段はかかりますが、乳児がいる状況での引っ越しでは時間とラクさを考えると利用して良かったと思います。
大人と異なる子どもの引っ越し準備
- 衣食住すぐに生活ができるような荷造りを
- 想定外に備えて予定はつめこまない
①炊飯器、お鍋、フライパンなど必要最低限の調理器具はすぐ出せるようにしておきましょう。
デリバリーや外食続きだと体が疲れてしまいます。おにぎりや卵焼きなど簡単な料理でも子どもにとってはママの味だから安心するはず。
②着替えは多めに
1日あたり2〜3回分くらいは着替えを用意しておいた方がいいかもしれません。引っ越し当日も荷物の搬出や新居への移動で意外と汚れちゃいますから。
③子ども用品は分かりやすく梱包
子どもが保育園や幼稚園に通っている場合は、園で使うアイテムをひとつのパッキンにまとめて梱包しましょう。転園が決まっている場合、すぐに登園準備ができた方がラクですよ。
子連れ引っ越しにおいて体調管理はとっても大切です。子どもはもちろん、荷造りを頑張りすぎてママが疲れてしまっては大変!1週間くらい前から予定は入れず親子でゆっくり過ごすようにしましょう。万が一ケガや体調不良などトラブルが起きても、1週間あれば回復の見込みがありますからね。
引っ越し後すぐに済ませなくちゃ!子どもの手続き
意外と面倒な子どもの手続き関係は事前リサーチが肝
引っ越しをしたら早急に済ませなくてはいけないのが子ども関係の手続き。ただ、馴染みのないものが多い上に役所でも手続きを行う課が複数にまたがるため労力もかかるんですよね。
必要な書類を忘れてしまうと手続きができないので何度も役所に行かなければならない、という最悪のケースを避けるためにも事前の準備はぬかりなく!また、市町村によって手続き内容が異なる場合もあるため、必ず確認してくださいね。意外と忘れがちなマイナンバーの手続きもお忘れなく。
児童手当、助成金の手続き
同一の市区町村内に引越しをする場合は住所変更届のみでOK。他の市町村に引っ越しする場合は以下の手続きが必要です。
①引っ越し前の役場で「児童手当受給事由消滅届」を提出する。
②「所得課税証明書」を発行してもらう。
③引っ越し先の役場で15日以内に「児童手当認定請求書」を提出する。
なお、この児童手当認定請求書を提出する時には以下の5点をセットにして行かなくては受け付けてくれませんので要注意です!
・印鑑
・普通貯金通帳
・健康保険証
・②で発行してもらった「所得課税証明書」
・③で準備した「児童手当認定請求書」
転園、転校の手続き
引っ越しが決まったら子どもが通っている保育園や幼稚園に報告し手続きをします。転居先ですぐに希望の園が見つかるよう、気になる園をリサーチし空き状況を調べておきましょう。
もし可能であれば事前に見学へ行けるとベストです。遠方へ引っ越す場合は見学が難しいですよね。その時は幼稚園や保育園の口コミサイトなどを参考にしてみるのもいいですよ。
医療制度、乳幼児健診の手続き、予防接種の変更届
「乳幼児医療費助成制度」を受けている場合、同一の市区町村内に引越しをするなら住所変更届のみです。他の市町村へ引っ越しをする場合は制度が異なるため、引っ越し先の役場の窓口へ聞いてみる必要があります。
乳幼児健診、予防接種も同様で市町村によって内容が違います。母子手帳を持って行くのが確実ですよ。健診では事前に尿検査の容器を配布したりするので、必ず確認しましょうね。
銀行口座や保険などの住所変更
こちらはネットでの手続きだけで済む場合が多いので、時間を見つけて作業をしましょう。トラブル回避のためにも引っ越し後1〜2ヶ月以内には済ませたいところ。
私はちょうどイヤイヤ期真っ最中の娘を連れて手続きを行うのが不安だったので、事前に役所に電話をしてモレが無いよう確認しました。それから平日の空いている時間を狙って行き、窓口の方からがっつりアテンドしてもらいましたよ。
引っ越し後、快適に新生活を送るためには
事前にチェック&準備しておくだけでママの負担ゼロに
新しい町での暮らしはワクワクと不安でいっぱい。子どものお世話や家事に加え、荷物の片付けや必要な物の買い足しなどママはやることがてんこ盛りです。引っ越し後できるだけ早く新生活に慣れるよう、事前に3つのポイントをチェックしておきましょう。
新居の周辺環境は早めにリサーチを
環境の変化に敏感な子どもは引っ越し直後に体調を崩しがち。すぐ行けるように新居近くの小児科、救急のある病院を調べておきましょう。
引っ越し当日はガスの開栓が間に合わず外食になるかもしれません。子ども連れで行けそうな飲食店はチェックしておいた方がなにかと便利です。
子どものオムツやおやつなどの日用品をすぐ買い足せるよう、スーパー、ドラッグストアの場所も把握しておきたいですね。
隣近所への挨拶は当日または翌日に
引っ越し先ではその日から新しいご近所付き合いが始まります。特に子どもがいると声や物音などの日常生活音が心配になりますよね。たとえ1階に入居したとしても、木造アパートだと振動や声が伝わります。
ご近所トラブルを避けるためにも引っ越し当日または翌日には家族揃って挨拶に行きましょう。
挨拶品の相場は500円〜1,000円と言われています。大家さんがいる場合は1,000円〜2,000円くらいの品物がいいですね。事前に隣近所に住んでいるのはどんな人か、不動産屋などに聞いてみてはどうでしょうか。挨拶先のライフスタイルに合った品物をチョイスすれば先々の付き合いも良好に◎。
- お隣さん
- 下の階の住人
- 上の階の住人
話し声や物音などの生活音が伝わりやすいので挨拶はしっかりと。子どもがいる家庭だったら家族でつまめるお菓子類を贈ると喜ばれます。タオルなど日用品も重宝されます。
木造物件だとどうしても歩く音や椅子の音が響いてしまいます。特に子どもは走ったり跳ねたりしますし、朝5時とか早い時間に起きて動き回ることが多いのでトラブルになりがち。鉄筋構造のマンションでもクレームがくるくらいなので挨拶は必ずしましょう。
その際「防音マットを敷き、走り回らないよう言い聞かせますがうるさかったらすみません。」とか「どうしても土日の朝は8時過ぎまで外出できませんのでお許しください。」など家庭の状況を伝えておくことも大事です。
こちらの歩く音や生活音が伝わることは少ないかもしれませんが、子どもの大きな声は聞こえてしまいますので、できれば挨拶へ行きましょう。その際「お騒がせするかもしれません。」の一言を添えておくといいですよ。
ちなみに我が家は最近1階物件に引っ越ししたのですが、隣の家が同じように子どものいる家族だったので、小さい子どもも食べられるクッキーを用意しました。上の階は若い女性が2人でシェアハウスをしていたのでハンドソープセットを渡しました。
子どもにも事前に環境が変わることを話しておく
これは引っ越し後の子どものストレスを緩和させることが目的。今までのお家、公園、お友達からガラッと一変してしまうので子どもとしてもソワソワしちゃいますよね。夜泣き、おねしょ、甘え戻りなどが出るようです。
時間が解決してくれるのですが、少しでも不安を和らげてあげたいですよね。そのためには引っ越しする1〜2週間くらい前から言葉で伝えてあげましょう。
「パパのお仕事を応援するために、ママと○○君も新しいお家に行こうね。」「今の保育園(幼稚園)はバイバイするけれど、新しいところでもいっぱいお友達が待っているよ。」といった感じで、今の場所から離れること・新しい家で暮らすこと・今以上に楽しいことが待っていることなど、引っ越しはポジティブなことなんだという伝え方をすると効果的ですよ。
事前の準備でトラブルなしの引っ越しを!
私が3度の子連れ引っ越しを経験して感じたのはとにかく事前準備が大切だということ!荷造りや手続きを前もって進めておくだけでトラブルも無く、引っ越し当日とその後が驚くほどスムーズでした。
そして自分は頑張り過ぎず、周囲の助けに頼って子どものために体力を温存しておくことも大事だと痛感しました。引っ越しを控えている方、少しでも早く新居での生活に馴染めるよう家族みんなで力を合わせて頑張りましょう!