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「正しい手洗い」はどうして必要なの?
普段の手洗い、どうやっていますか? 子どもには「きちんと手を洗いなさい!」と言っているはずですが、大人の私たちはあまり意識していないのが現状ですよね。そもそも手洗いって効果があるんでしょうか。
手洗いの効果を正しく知っておこう
私たち人間の手には、数えきれないほどたくさんの微生物や菌が存在しています。そしてその菌は目には見えません。放っておくと、菌は手から食べ物などに付着し、口から体の中に取り込まれていきます。つまり、人間の手は病原菌を運ぶ「配達屋さん」のような存在ということです。
特に食中毒の怖い夏や、インフルエンザなどの流行する冬は、手洗いをすることで病気にかかる確率を大幅に減らすことができるんです。手洗い用の石鹸を使ってよく手を洗いましょう
まずは大人が見本を見せることが肝心!
子どもには「手を洗うように!」と言いながら、大人が洗っていないのでは示しがつきませんよね。子供に習慣づけができるまでは、必ず大人が率先して手洗いしているところを見せましょう。
正しい手洗いの方法をおさらいしよう
ではここから正しい手洗いの方法を見ていきましょう。
手洗いのタイミングは?
子どもの手は特に汚れています。手洗いを指導する際、「どのタイミングで手洗いをさせるか」というのも重要ですよね。大きく分けてポイントは3つ!
- 食事の前
- トイレの後
- 帰宅後すぐ
大人の場合、「料理の前」にも必ず徹底した手洗いが必要ですが、子どもに教える場合は特にこの3つを教えてあげたいものです。もちろん、このタイミングで大人も一緒に手洗いをするようにしましょうね!
食事の前は、手から菌を取り込まないために必要です。トイレの後は便器内の菌も付着しがち。そして家の外は菌まみれですし、お外遊びなどで泥を触ったりしていることも多いですよね。神経質に洗いすぎるのも問題ですが、少なくともこの3つのポイントは守るようにしておきましょう!
子どもが手を洗いやすい工夫をしてあげましょう
子どもの身長では蛇口にうまく背が届かないことも。踏み台を用意してあげることや、蛇口にこんなひと工夫をするのもいいですね。
手洗いのお助けアイテム「アクアダック」
蛇口まで手の届かない小さな子ども用に、どんな蛇口にもフィットする「アクアダック」をセット。子どもの手元まで水が届くので、手が洗いやすくなりますよ。
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踏み台で高さを調整してあげる
お家の中の洗面台は大人のサイズで作られています。子どもが楽に手洗いできる環境を整えることが習慣づけの第一歩ですよ。
手洗いの手順
詳しく手洗いの手順についてみてみましょう。
- 蛇口から水を流したまま手を洗います。
- 石鹸をしっかり泡立てます。最初から泡で出てくるタイプだと時間が短縮できて洗いやすいですね!
- 手のひら、手の甲といった広い面積の部分をごしごし洗います。
- 指の間は、両手を組むようにして丁寧に洗いましょう。菌が残りやすい場所ですよ!
- 親指は洗い残しの多い場所です。反対の手でねじるようにして洗います。
- 手のひらに泡を乗せ、そこに反対側の手の指先やつめをこするようにして洗います。
- 忘れてはいけないのが手首です。ここも、反対側の手でねじるようにして洗ってください。
- 蛇口を開き、流水で石鹸の泡と汚れを同時に流れ落とします。貯めている水では洗ったことになりませんから注意してくださいね。
- 清潔で乾燥したタオルやハンカチ、ペーパータオルを使って、しっかり水分を拭き取ります。病気が流行している季節は、このあとアルコール消毒をするとさらに完璧です!
特に手洗いが足りないと言われるのは、親指全体と指先です!ここをきちんと洗えるように指導してあげたいものですね。
また、これだけのことを言葉で説明するのはなかなか難しいもの。分かりやすくまとめてあるポスターなどを貼っておくと、子どもが自分で手洗いできるようになってくれます。
動画や歌、お助けグッズで楽しく手洗いを子どもに教えよう!
幼稚園や学校では、手洗い歌などを作って手洗い指導をしているようです。これなら子どもも楽しく習慣づけができますね。どんなものがあるのでしょうか。
企業が作った楽しい「手洗いの歌」
手洗いって数十秒もの間、手を洗わないといけません。子どもによっては飽きちゃって、石鹸を作っているメーカーはどこも独自の「手洗い歌」を作っています。これは、歌っている間の数十秒という時間を手洗いにあてることで、しっかり手が洗えるというもの。
どれも楽しいものばかりなので、気に入ったものを親子で歌いながら実践してみると、手洗いが楽しくなりますよ!
花王「あわあわ手あらいのうた」
子供でも歌いやすい音域の歌。歌詞にあわせて、手洗いの形が動物モチーフに表されています。CMソングにもなったので覚えやすいですね。
ライオン「おててをアラウータン体操」
体操も一緒になっていて、小さな子どもに手洗いに興味を持たせるのに重宝します。海の生き物に例えた手洗いは勉強にもなりそうですね。
アキュビュー「正しい手洗いの歌」
コンタクトレンズメーカーですが、一番ポップな感じの曲です。ノリがいいのでおすすめ!
手洗いに、あると助かる便利グッズ
歌だけではなく、これがあるとおすすめという便利グッズもたくさん出ています。いつもの手洗い石鹸を変えたり、絵本の読み聞かせに新しい本を咥えるだけで、子どもが楽しく、進んで手洗いしてくれると評判。思わず試してみたくなりますよ。
ライオン「キレイキレイ」マイボトルキャンペーン
世界にたったひとつ! 自分だけのデザインのボトルが作れるというもの。自分で作ったボトルなら子どもが楽しく手洗いしてくれますよね。
(参考URL「キレイキレイ」https://kireikirei.lion.co.jp/baikin-tatakau/mybottle/)
ミューズ「ノータッチ泡ハンドソープ」色の変わる泡!
手をかざすと泡が出てくるタイプなので衛生的。ですが、それより驚きなのは泡の色。ゴシゴシ手洗いを続けて汚れが取れると、色のついた泡が白色にどんどん変化していきます。楽しくて、子どももついついしっかり手洗いしちゃいます!
(参考URL「ミューズ公式サイト」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000025618.html)
絵本「ぴかぴかヒーローせっけんくん」
元化粧品メーカーの方がご夫婦で作られた絵本。手のひらをひとつの街に見立てて、そこに現れた「よごれだん」をヒーローであるせっけんくんが倒すという、ちょっとしたアクションストーリー。特に手洗いの嫌いな男の子には効果のある絵本です。
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洗った後も気をつけよう! ハンカチやタオルのこと
キレイに手を洗う手順を覚え、これで終わり…ではありません! 手を洗った後にも気を付けておきたいことがまだあります。
キレイに洗った手、何を使って拭いていますか?
せっかくきれいに手を洗ったのに、子どもは自分の洋服で手を拭いていたり、汚いハンカチを出してきたりしますよね。これでは全く意味がありません! 毎日きちんとキレイなハンカチを持たせるようにするか、ペーパータオルのように使い捨てのものを使うようにしましょう。
備え付けのタオルの共用は控えましょう
お家の中だとあまり気にせず使っているかもしれませんが、備え付けのタオルは菌が発生しやすく汚いもの。必ず清潔なハンカチを個別に使うように心がけたいですね。
「すぐに手を乾かす」ことが何より重要!
ハンカチを忘れたからと言って、手を振って自然乾燥する人もいるかと思います。しかし、濡れている手には菌が付着しやすいことはご存知ですか?
手洗いでは忘れがちですが、「洗い終わったらすぐに手を乾かす」というのも重要なポイントなんです。さらに、手洗いのあとにアルコール除菌などをする人もいると思いますが、濡れている手では除菌の効果がありません。必ず乾燥させてから、除菌をするようにしましょう!
手洗い後のアルコール除菌
濡れた手にアルコール除菌をしても菌は減らないことが証明されています。必ず手を乾燥させてから塗り込むようにしましょうね。
ハンドドライヤー(エアータオル)は危険?
デパートなどのトイレには必ずハンドドライヤー(エアータオル)と呼ばれる、風で手を乾かしてくれる機械がありますよね。ハンカチを持ち歩かずに済むし、タオルを共有するわけではないので、一見すると衛生的なように思えます。これには、強い風を当てて水を飛ばしてくれるタイプと、暖かい風で乾燥させるタイプがあります。
しかし、これには思わぬ危険が潜んでいます。
ペーパータオルで拭き取った場合に比べ、手に残る菌の数が、乾燥させるタイプで6倍、水を飛ばすタイプで27倍も多くなったというのです。
なぜなら、きちんと手を洗えていない人の細菌がそのハンドドライヤー付近に残り、それを自分の濡れた手がもらってしまうから。また、ドライヤーの風の勢いで菌が空気中に舞い上がってしまう危険性も指摘されています。
特に古いタイプのハンドドライヤーは、トイレ空間に充満した空気を吸い込みそのまま手に吹き付ける仕組み。これでは衛生的とは言えませんね。
もちろん各メーカーでもハンドドライヤーの技術向上に取り組んでくれています。ですが、トイレ掃除は毎日していても、ハンドドライヤーのフィルター洗浄までは掃除のチェック項目にないことも多いものです。
医療関係者は必ず手を洗った後、ペーパータオルを使い手を拭きます。もっとも清潔で素早く手を乾燥させる方法と言えるでしょう。外出先には、なるべく自分で清潔なハンカチを持ち歩いた方がいいかもしれません。
正しい手洗いの方法、ぜひ家族でやってみてください
いかがでしたか? 子どもが嫌がる手洗いも、今ではいろんなグッズやアイデアで楽しむことができるんですね。お家でも実践できるものばかりですし、他にも手洗いの方法では気を付けておきたいこともたくさんご紹介しました。家族の健康はまず手洗いから! 少しだけ意識して取り組んでみてください!