What`s ストウブ(staub)?
staub社は、フランス・アルザス地方の調理器具メーカーです。アルザス地方は、ドイツやスイスに国境を接する山岳地帯で、お肉を中心とした独自の食文化が育まれている美食の土地です。
フランスのお鍋といったらル・クルーゼを思い浮かべる方も多いかもしれませんね。でも最近ではストウブもデパートなどですっかりお馴染みになりました。
世界中のシェフに愛されているブランド

staub社のフランシス・ストウブ氏と、三ツ星シェフのポール・ボキューズ氏らとの共同開発で、1974年に最初のココット・ストウブ(現在のピコ・ココット)が開発されました。
当初はプロ向けの調理器具として開発され、多くのレストランのシェフたちに愛用されてきましたが、料理がより美味しくなる鍋として家庭でも親しまれるようになりました。鋳物ホーロー鍋を中心に商品展開していて、他にセラミック製品などのさまざまなラインナップがあります。
鋳物ホーローって?

ストウブのお鍋といったら思い浮かぶのが重みのある鋳物ホーロー鍋。そもそも鋳物ホーローってどのようなものなのでしょう?
鋳物とは、鉄などの金属を溶かし、鋳型(いがた)に流し込んだものを取り出して作られた金属製品のこと。ホーローとは、鉄やアルミ二ウムなどの金属材料表面に、ガラス質の釉薬を高温で焼きつけたもの。
つまり、鋳物ホーロー鍋とは鋳物の鍋にホーロー加工を施したもののことです。
鋳物ホーロー鍋のメリット
そんな鋳物ホーロー鍋にはメリットがたくさんあります!
- 長時間の煮込み料理に最適
- マルチに大活躍
- においが移りにくい
- ほとんどの熱源に対応
- 頑丈で長持ち
鋳物は、加熱するときにゆっくり均一に熱が伝わっていき、保温性も高いという特徴があり、煮くずれしにくくムラなく仕上げてくれるため、煮込み料理にぴったりなんです。
使い勝手の良さも◎。煮物はもちろん、揚げ物、炒め物、燻製なんかもOK。カレーやシチューを作る時には、お肉や野菜を炒めてそのまま煮込めるので、手間も省けます。ごはんだっておいしく炊くことができます。
ガラス質でコーティングされているのでニオイや色が移りにくいという特徴もあります。汚れも落としやすいので洗うときも安心ですね。
基本的には直火やオーブンはもちろん、IHにも対応しています。(電子レンジは不可)
鋳鉄やホーローは耐久性のある材質であるため、長く使い続けることができます。大切に使い続けて、レシピとともに母から子へ受け継ぐ、なんてことができたら素敵ですね。
メリットがいっぱいの鋳物ホーロー鍋。ただしズッシリと重いのが玉にキズ!洗い物をする時も「よっこらしょ!」なんて持ち上げてしまうかもしれません。でもその鋳物の厚み・重さこそが、料理を美味しく仕上げるための肝なんです。
ストウブのとっておきの秘密
ストウブ鍋には、鋳物ホーロー鍋ならではの魅力に加え、他にはない秘密が隠されています!
フタの密閉性の高さ
ストウブの鋳鉄製のフタは重くて密閉性が高いため、蒸気が漏れにくくなっていて、無水調理が可能です。余分な水を加えないので、素材の本来の味を薄めることなく、旨みを引き出せるんですよ。
フタ裏の突起

ストウブのフタの裏には「ピコ」や「システラ」(鍋の種類による)と呼ばれる突起があります。フタ裏に付着した水蒸気が水滴となり、ピコやシステラを伝って食材にまんべんなく降り注ぎます。
このように水蒸気を効率的に循環させることで、素材の持つ旨みたっぷりの水分を生かして調理できるのです。
黒マットエマイユ加工
ストウブの鍋は、ガラス質のエマイユ(ホーロー)加工を何層も施しています。
鍋の内側にもストウブ独自の黒マットエマイユ加工(ザラザラ加工)がなされ、細かな凹凸によって表面積が増えることで油なじみがよく、食材との接点が少なくなり焦げ付きにくくなっています。
洗練されたデザイン
見れば分かってしまうから、これは秘密とは言えませんね!
オシャレかっこいいデザインのストウブ鍋は、キッチンに置いたままでも生活感が出すぎず、お料理上手感満載になりますよ!カラーバリエーションも豊富なので、キッチンのイメージに合わせてシックにもカラフルにもコーディネートできます。
がっしりとしたフォルムで男性受けするので、ストウブのお鍋でなら、旦那様もすすんでお料理してくれるようになるかもしれませんね。
どれを選ぶ?多彩なラインナップ
ストウブは形やサイズが豊富。ストウブの代名詞的な「ピコ・ココット」の他にも、用途に合わせたさまざまなお鍋があります。そしてセラミック製品などもあり、多彩なラインナップがそろっています。
最初に選ぶなら…
種類がたくさんあって値段も決して安いものではないストウブ。だからこそ、どれを選んだらよいか悩むところ。ストーブデビューにはオールマイティーなお鍋である「ピコ・ココット」をおススメします!
まずはピコ・ココットでストウブの使い勝手を確かめて、2台目からはよく作る料理などに合わせて検討するといいですね。
「ピコ・ココット」は形が2種類
ピコ・ココットには「ラウンド」と「オーバル」の2種類あります。
「ラウンド」は正円型のため、熱が均一に伝わります。茹で野菜、カレーや肉じゃがといった煮込み料理、炊飯までもできる万能タイプ。あらゆる場面で活躍する一番おススメのタイプです。
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「オーバル」は楕円形のお鍋です。横に長い楕円のフォルムは、お魚まるごと一匹やトウモロコシなど、長さのある食材をそのまま調理できることがメリット。
ただし形が楕円形なので、ラウンドに比べ、熱が均一に伝わりにくく具材を混ぜにくいというデメリットもあります。
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サイズ選びのポイント
「ピコ・ココット」はサイズが充実しているので、自分にベストなサイズを選ぶことができます!実際に現物を見て、大きさや重さの感覚をたしかめて、納得がいくものを選んでくださいね。
おススメのサイズや目安は以下のとおり。参考にして下さい。
- ラウンドタイプ 20㎝~24㎝
- オーバルタイプ 23㎝~29㎝
目安:20㎝(1~3人用) 22㎝(2~4人用) 24㎝(3~5人用)
目安:23㎝(1~3人用) 27㎝(2~4人用) 29㎝(3~5人用)
もっと揃えたくなったら…
使いだしたらやみつきになるストウブ鍋。ピコ・ココットのサイズ違いを揃えるのもいいし、その他にもいろんなシーンで活躍するお鍋があります。
Wa-NABE(ワナベ)

ジャポネスクシリーズの「Wa‐NABE」(ワナベ)。ワナベの鍋底はピコ・ココットに比べ丸みを帯びていて、中の素材を対流させ、均一に熱を通す働きがあります。
家族で楽しめる鍋料理や、鍋返しが必要な煮物まで、日本人が慣れ親しんだ食事をよりおいしく仕上げるお鍋です。
フタ裏にはピコとは違った形状の突起「システラ」があります。このシステラが水分をしっかりキャッチして食材にまんべんなく降り注ぎ、食材の旨みをぐっと引き出します。
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ラ・ココット de GOHAN
ピコ・ココットは炊飯もできますが、さらにもっと美味しいごはんが炊けるココットを!と開発された究極のココットが「ラ・ココット de GOHAN」です。
高い蓄熱性を誇る羽釜の形をした鋳物ホーロー鍋で、炊飯時の対流を考慮した丸みのあるフォルム。フタ裏には突起「システラ」があり、全体に熱をむらなく回し、お米を一気に炊き上げます。サイズは1合炊きのS(12㎝)と、2合炊きのM(16㎝)。
炊きあがったごはんを鍋ごと食卓においても絵になります!
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ミニココット
ココットの一番小さいサイズは直径10cmのもの。小さいココットは見た目がかわいいけれど、一体何に使ったらいいの…と思ったりしませんか?
実は小さいサイズのココットは、一人ずつ提供したいときや、おもてなし料理などにおしゃれで便利なんですよ。
アヒージョやチーズフォンデュ、野菜の蒸し焼きや卵料理、スフレやプリン、クレームブリュレなどちょっとした料理からお菓子作りにまで使えます。
野菜やウインナーを蒸し焼きにした後、卵を落として、フタをはずしたままオーブンへ。栄養満点、おしゃれな朝食の出来上がりです!
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ブレイザー・ソテーパン
浅めの鍋にドーム型のフタの「ブレイザー・ソテーパン」は、炒める・焼く・煮る・蒸す・揚げるができる万能なお鍋です。
フタ裏には突起「システラ」が付いていて、食材から出た水分をキャッチして食材に投げ返すつくりなので、無水料理もできます。
ピコ・ココットに比べ、浅めの鍋なので「炒めて煮込む」料理に適しています。パエリアや、すき焼きなどの鍋料理もできますよ。
サイズは24㎝と28㎝。28㎝となると結構な大きさと重さになるので、保管場所などもあらかじめ考えておいてくださいね。
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ピュアグリル
山型に刻まれた溝がついたグリルパン。お肉はもちろん、野菜やパンにも焼き目をつけることができます。刻まれた溝が余分な油分を落とし、食材に美しい焼き目を付けてグリルできます。
熱伝導率が高い鋳鉄製なので、素材にじっくりと火が入り、美味しさを逃しません。見た目もおしゃれなので、そのまま食卓に出してもOK。熱々を召し上がれ。
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ホットプレート
フタ付きで食材のうま味を逃さずに調理できるホットプレート。
調理して、そのまま食卓を彩ることのできるホットプレートは熱伝導率の高い鋳物ホーロー製。フタ付きなので、まんべんなく熱がとおります。グラタンやキッシュ、ラザニアなど、グツグツあったかメニューに活躍します。
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セラミックアイテム
ストウブには、オーブンや電子レンジ、冷凍、冷蔵に使えるセラミックウェアも揃っています。ストウブの鋳物製品ともマッチして、おしゃれなセラミックアイテムは、使い勝手のいい器としても大活躍。
セラミックウェアは電子レンジの調理はOKですが、直火やIHでの調理は不可。
ココット、ボウル、オーバルディッシュ、ラムカン、マグカップなど色々あり、ストウブファンには揃える楽しみが増えますね。
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長く大切に使いたい!お手入れのコツ
ストウブ鍋の使い初めには、シーズニング(ならし)をすることが重要です。その他、ストウブを使う時の注意点をいくつかお知らせしますね。
シーズニングのやり方
- まずは製品をお湯でよく洗って乾かし、食用油をキッチンペーパーなどで鍋の内側に塗り広げます。
- 油を焦げ付かせないように弱火(3~5分)で数分加熱し、鍋肌に油を馴染ませます。
- 熱が冷めるのを待ってから余分な油を拭き取ればOK。
使い始めだけでなく、鍋肌がカサカサしてきた時は、シーズニングをするといいですよ。
ストウブを使う時の注意点
- 表面のエマイユ(ホーロー)加工にキズをつけないよう、金属製の調理器具やクレンザーは使わない。
- 熱伝導率と保温性が高いので、火加減は中火から弱火で十分。
- 無水調理のとき、何度も鍋のフタを開けたり、強火で加熱すると焦げの原因になるので注意。
- 縁の部分は錆びることがあるので、洗った後は鍋とフタの縁に油をなじませておくとよいです。
木製やシリコン製の調理器具を使うようにしましょう。
*ちなみに鍋底が焦げてしまった場合は…
鍋に水3㎝ほどと、重曹を大さじ1杯入れて中火にかけます。沸騰後、やや弱火にして5分ほどしたら火を止めます。鍋が冷めてきたら、スポンジでやさしくこすって焦げを取り除けばOK。
ちょっと気になるル・クルーゼとの比較
鋳物ホーロー鍋というと、ル・クルーゼも気になるところ。似ているようで似ていない!?ストウブとル・クルーゼをちょっと比べてみましょう。
ストウブ
- 無水料理ができる
- フタをしたままオーブン調理ができる
- 焦げ付きや汚れが目立たない
- 保温性が高い
フタが重くて密閉性があるため、無水調理ができます。
ストウブのツマミは金属製のため、フタをしたままオーブンに入れることができます。
ストウブ独自の黒マットエマイユ(ホーロー)加工が施されているため、内部は黒く、焦げ付きや汚れが目立ちません。
ル・クルーゼに比べて底面と側面の厚みがあるため、均一な熱伝導・保温性が高いです。
ル・クルーゼ
- 色やデザインのバリエーションが豊富
- 調理状態が見えやすい
- フタのつまみが熱くならない
- 鋳物ホーロー鍋としては軽め
ストウブに比べ、柔らかなフォルムの鍋で、パステルカラーの展開もあり、女性好みといえます。
内部が黒色のストウブに対し、ル・クルーゼは鍋の内側はクリーム色。調理中の状態が見えやすい色です。
ル・クルーゼのフタのツマミは熱くなりにくい樹脂製です。
フタにもしっかりとした重みのあるストウブに比べると、比較的軽めです。
鋳物ホーロー鍋デビューをする時には、その代表格のストウブとル・クルーゼ、どちらにするか正直迷っちゃいますよね。参考にしてみてくださいね。
あなたもストウブファンに!
魅力いっぱいの「ストウブ」についてご紹介してきましたがいかがでしたか?
「ストウブ鍋」は素敵だし使ってはみたいけれど、使いこなせるかちょっぴり不安…なんて思っていた方もいらっしゃったかもしれません。でもご紹介したとおり、実はお手入れも簡単で、万能なお鍋なんですよ。
たくさんのお鍋をそろえるよりも、ぜひストウブ鍋をひとつ手に入れてみて。そしていつものお料理もグっと美味しく、引き出された素材本来の旨みを実感してみてください!
使い続けるうちにレパートリーも増えてすっかりお料理上手になっているかも。もうストウブを手放せなくなっていることでしょう。
おしゃれで置いてあるだけでもインテリアにもなるストウブ。少しずつ買い足していくのも楽しそうですね!ぜひあなたもストーブファンになってくださいね!