ドライフラワーのこと
ドライフラワーのはじまり
出典:六本松 蔦屋書店
今、おしゃれなインテリアとして人気のドライフラワーですが、その歴史はかなり古く、なんと最古のドライフラワーは、エジプトのピラミッドで発見されたもの!エジプト王のミイラに、ドライフラワーの花冠が供えられていたそうですよ。
また、ドライフラワーはギリシャ神話にも登場します。
恋人から届いた花が枯れてしまうのを悲しんでいた王の娘が、花をできるだけ長く手元に置いておくため、ドライフラワーにして保存することを考えついたという、なんとも胸キュンなストーリー♡
ちなみに、日本では、1695年に書かれた「花壇地錦抄(かだんちきんしょう)」という園芸書に、ドライフラワーの作り方が記録されたのが最初とされています。
ドライフラワーは枯れていない?
ドライフラワーも、ちょっとずつ表情や色が変化していきますよね。それが、ドライフラワーは生きているという証拠。
変化していく様子は美しく、独特の魅力を放ちます。
プリザーブドフラワーと、どう違うの?
ドライフラワーは、草花を乾燥させたもの。寿命は2、3か月~長くて半年くらい。お花の種類によっても変わってきます。
一方、プリザーブドフラワーは、加工用の液につけて生花に近い状態を保ったもの。寿命は通常2~3年ですが、保存状態が良ければ10年ほど持つのだとか!
どちらも水やりなどの手入れがいらないので、ギフトにも最適。贈りたい人の好みに合ったほうを選ぶと良いですね。
意外と簡単!手作りドライフラワー
初心者でもできる♪簡単な作り方
手作りとなると、ちょっと難しそうなイメージもあるドライフラワー。実は、ポイントと注意することさえ守れば、初心者でも簡単に作れちゃうんです!
作り方
お家の中の風通しの良いところで、ドライフラワーにするお花を、1~2週間ほど逆さまに吊るして乾燥させます。たったこれだけ!
作るときのポイント
ドライフラワーを作る時に1番重要なのは、しっかりと水分を抜くこと。
花束のままだと乾燥するのに時間がかかってしまうので、1本ずつ吊るすのがおすすめ。
また、できるだけ新鮮できれいなお花を選ぶようにすると、仕上がりもきれいに。
注意すること
早く乾燥させようと直射日光に当てるのは×。色あせの原因になってしまいます。
また、湿気の多いところや、加湿器のあるお部屋を、吊るす場所に選ばないようにしてくださいね。
ちなみに、エアコンの近くに吊るすと、乾燥を早めることができますよ。
ドライフラワーにしやすい草花ってあるの?
草花の中には、ドライフラワーにしやすいものと、そうでないものがあります。
そこで、ドライフラワーにしやすい、おすすめな草花を、その草花が持つ花言葉とともにご紹介します。
かすみそう
小さな白い花が、清楚で可愛らしいかすみそう。英名は「Baby’s berath」=「赤ちゃんの吐息」♡初心者でも簡単にドライフラワーにできるので、おすすめ。
かすみそうの花言葉は、「感謝」「親切」「永遠の愛」「幸福」「純粋」。花束によく使われているのは、かすみそうが持つ花言葉が関係しているのでしょうね。
バラ
華やかで香りが良いバラは、ドライフラワーにもぴったり。ドライフラワーにするタイミングとしては、つぼみが開き始めたくらいがベスト。
まるでアンティークのような、ダークな色への移り変わりが楽しめます。花言葉は色によってさまざま。
- 赤:「情熱」「愛情」「美」「あなたを愛しています」
- 白:「清純」「深い尊敬」「無邪気」「私はあなたにふさわしい」
- 黄色:「友情」「平和」「献身」「可憐」「愛情の薄らぎ」
- ピンク:「可愛い人」「上品」「感謝」「あたたかい心」
- オレンジ:「元気」「愛嬌」「絆」「信頼」
- 紫:「気品」「誇り」「尊敬」
大好きなあの人へプレゼントするために、花言葉を参考に色を選んで、ドライフラワーを作るのも素敵ですよね。
ミモザ
ドライフラワーでも人気の高いミモザ。黄色くて丸い、小さな可愛らしいお花は、どこかあたたかみのある雰囲気。その花言葉もあたたかいもので、「思いやり」「感謝」「友情」「豊かな感受性」。
他にも「秘密の愛」や「神秘」、「優雅」「堅実」という花言葉もあるそうですよ。
秋色あじさい
初夏に咲いて秋にかけてゆっくり色づいた「秋色あじさい」は、レトロな独特の色合いが美しく、ドライフラワーにしやすくて、おすすめです。花言葉は「辛抱強い愛情」。
最近では、母の日にあじさいを贈ることも増えているようです。それから、あじさいには、なんと毒があるのだそう!小さい子供がいるお家では特に、口にしてしまわないよう気を付けてくださいね。
ラベンダー
独自のやさしい雰囲気や香りにはヒーリング効果があり、アロマオイルとしても人気が高いラベンダー。見て香って癒されるドライフラワーとして楽しめます。
花言葉は「清潔」「繊細」「許しあう心」「優美」。青みがかった色が、ブルー=ネガティブを連想させることから「疑い」や「沈黙」といった花言葉も。
ユーカリ
おしゃれな見た目と爽やかな香りで人気のユーカリも、見て香って癒されるドライフラワーとして楽しむことができます。そんなユーカリの花言葉は「思い出」「記憶」「新生」「再生」「慰め」。
生命力の強さや、癒し効果のある香りが由来しているのだそう。ちなみに、風水では、ユーカリを玄関に置くと良いとされています。
できるだけ長持ちさせたい!
できるだけ長持ちさせるためには、まず、しっかりと乾燥させること。それから、湿度が高いところに飾らないようにして、カビを防ぐようにしてくださいね。
それから、知らないうちに溜まってしまうホコリも、カビや虫が発生する原因に。気づいたら、その都度はらってあげてくださいね。
また、直射日光や蛍光灯の光が当たると、色あせが進んでしまいます。ちょっと暗めな場所の方が、きれいな色を保つことができますよ。
プチギフトにしておすそ分け♡
大事に作ったドライフラワー。上手に出来たら、誰かにおすそ分けしたくなっちゃいませんか?そんな時は、もらっても気負うことのない、プチギフトにするのがおすすめ。
ちょっとの工夫で、さらに素敵なプチギフトになりますよ♪
かすみそうを主役に
束ねて紐で結ぶだけで、可愛らしい小さなかすみそうの花束の出来上がり♡
瓶の中に閉じ込めて
瓶の中にいろんな種類のドライフラワーを入れて、レースや紐でちょっとしたアクセントを。お花の入れ方が工夫されていて、参考になりますね。
花束を瓶の中に閉じ込めて。とっても素敵なアイデアですよね。
アンティークな色合いがきれいなドライフラワーは、透明のセロハンで包むくらいが丁度いいのかもしれませんね。
ハーバリウム
ドライフラワーを使ってハーバリウムに。そのまま飾るのとはまた一味違った雰囲気が楽しめますね。
花冠
ドライフラワーで小さな花冠を。お誕生日など、イベントのアイテムとしても喜ばれそうですね。
プレゼントに添えて
ちょっとしたプレゼントにも一工夫するだけで、喜びも2倍に♪
プレゼントにユーカリの香りを共に添えて。シンプルな中にもセンスの良さを感じさせられるラッピングです。
まるでプレゼントに花束を添えているよう。気負わないナチュラルな雰囲気は、ドライフラワーならでは。丁度いい豪華さが素敵です。
ドライフラワーでつくる、素敵インテリアコーデ
ドライフラワーを麻ひもでしばって、吊るす。たったこれだけでも、素敵なインテリアになるのは、ドライフラワーの魅力。
上から吊るして、風に乗ってゆらゆら揺れるドライフラワーを楽しむのもいいですね。
リビングの真ん中で、主役級の存在を放つドライフラワー。アンティークな雰囲気を盛り上げています。
玄関に写真と共にかすみそうのドライフラワーを。かすみそうの花言葉「幸福」が伝わってくるコーディネートです。
カゴやバッグと組み合わせて、存在感あるお部屋のアクセントに。
夏を思わせるようなユーカリの爽やかな香りと、一緒にディスプレイする小物使いで季節感を出して。
試験管を使ってドライフラワーを飾ると、またちょっと違った、スタイリッシュな印象に。
個性的なインテリアに、ドライフラワーをプラスして。まるで、自然の中で月の満ち欠けを見ているような、幻想的な雰囲気。
大きなカゴにお気に入りを詰め込んで。それだけでも、とっても素敵なインテリアに。
ベッドサイドに飾れば、安らげる空間に。安眠効果や、気持ちの良い朝を迎えられそうですね。
ドライフラワーは和室とも相性◎。本当に必要なものだけを、といったシンプルなお部屋に、ドライフラワーがほんのりと華やかさを添えて。
お部屋のいたる所に、いろんな飾り方をしていて、まるでカフェのような雰囲気。あたたかな家族団らんのひと時が、ますます盛り上がりそうです。
おしゃれな北欧風のお部屋に、ドライフラワーで華を添えて。さりげない飾り方にも、センスを感じます。
シンプル・ナチュラルな洗練されたお部屋に、ドライフラワーが映えていますね。
ドライフラワーを高い位置に飾ったり、天井から吊るしたり。飾り方も1つ1つが工夫されていて、とても参考になります。つい、上を見上げてしまいたくなるような素敵なダイニング。
ドライフラワーで素敵な暮らしを
私にとって、ドライフラワーといえば、母がよく手作りしていたのを思い出します。その多くが戴いた花束。きっと、枯れてしまうのが惜しかったのでしょう。
また、ドライフラワーに囲まれていると、不思議と心が和むんですよね。
思い出に浸れる時間や、安らぎを与えてくれるドライフラワー。ギリシャ神話に登場するプリンセスが愛したように、これからも、ずっとずっと愛される存在であり続けていくのでしょうね。