沐浴はどうして必要なの?
まずはじめに沐浴ってなに?と思う方もいますよね。沐浴とは、産まれたばかりの赤ちゃんをベビーバスを使って行なう入浴のことです。最初、赤ちゃんは湯船でなくベビーバスを使う必要があるんです。
ベビーバスで入浴するのはなぜ?
大人と一緒に湯船に浸かったらダメなの?って思う方もいらっしゃると思います。
生後間もない新生児とよばれる赤ちゃんは、細菌などに対する抵抗力が弱いので感染などを防ぐ目的で、大人と一緒の浴槽ではなくベビーバスを使って沐浴をします。
生後1ヶ月検診で先生の許可が出るまではベビーバスを使用しての入浴をするようにしましょう。
まずはしっかり準備をしましょう【沐浴準備】
沐浴で必要なものとポイントをご紹介します。
赤ちゃんの体調は大丈夫かな?
お熱は高くないかな?
お熱があったり、いつもと様子が違うな?と気になることがあったら、無理して沐浴はせずに温かいタオルで体を拭いて対応しましょう。
授乳後すぐではないかな?
赤ちゃんの胃は小さいです。授乳後すぐにお風呂に入ると嘔吐してしまうかもしれません。授乳後30分経過してから沐浴しましょう。
準備するもの
ベビーバス
色んなタイプのベビーバスが販売されています。プラスチックのタイプ、空気を入れて膨らませて使用するエアータイプ、シンクタイプなど。それぞれにメリット・デメリットがあります。
例えば、プラスチックタイプは収納場所の確保、エアータイプはコンパクトに収納できるけど穴が開く恐れがある、お湯の温度が下がりやすい、溝が汚れやすいなど。
他にも、シンクやお風呂場で沐浴するなら栓抜きタイプが便利だけど、テーブルやフローリングで沐浴するなら水漏れの恐れがあるから栓がない方が良いなど。
誰が、どこで実施するのか、それぞれの家庭の事情を配慮しながらぜひ選んでください。
湯温計
お湯の温度は夏は38度前後、冬は40度前後が目安です。赤ちゃんは快適がどうか言えないので温度計があると便利です。
洗面器
湯上りにかけ湯をするとき、顔を洗うときに使います。
ガーゼ、沐浴布
ガーゼは顔を洗うときに使用します。沐浴布は赤ちゃんを包む大きめの薄手のタオルです。赤ちゃんはお湯に浸かるときにびっくりして手足をバタつかせます。その時に沐浴布でくるむことで安心感をあたえるこができます。そして、沐浴する側も支えやすくなります。
石鹸、入浴剤
石鹸は色んなタイプがあります。昔ながらの固形タイプもありますが、初めてのパパ&ママは泡タイプの方が泡を立てる手間が省けるので便利かもしれません。
そして、今は沐浴剤というものが発売されています。お湯に溶かして使用するもので、洗い流さなくてもさっぱりさせることができる成分になっています。そのため、すすぎや上がり湯という手間が省けます。
入浴剤は保湿効果を高めることができます。赤ちゃんの肌はとてもデリケートなので刺激になってしまう恐れもあるので、新生児から使うことができるかどうか確認してから使用しましょう。
バスタオル
沐浴後に赤ちゃんを包むようにして体を拭くときに使います。今は正方形のバスタオルもありますが、長方形のタイプであれば2つに折って使用することができます。
あらかじめ広げて準備万端にしておきましょう。
着替え、オムツ
短肌着、長肌着、洋服をあらかじめセットしておきましょう。
保湿クリーム、綿棒
赤ちゃんの肌はとてもデリケートで乾燥しやすいのでクリームやローションで保湿してあげましょう。綿棒は耳やおへその水分をふきとります。
沐浴の手順
洋服を脱がせる前に
さあ、お風呂に入ろう!と思うとついつい洋服を脱がせようとしてしまいがちですが、脱がせてから足りないものがあると、赤ちゃんは裸のままで待っておかなくてはいけません。洋服を脱がせる前にお湯は沐浴に必要なものをそろってるか確認しましょう。
お部屋と沐浴をする場所の温度は快適ですか?
とくに冬は湯冷めしないように、室温を20度前後に保っておきましょう。
ベビーバスと洗面器にお湯をためましょう
ベビーバスに38度~40度のお湯を7分目くらいまでためましょう。そして、洗面器には上がり湯に使用するので、沐浴が終わる頃に最適な温度になるように少し熱めのお湯を準備しておきましょう。
ガーゼ、石鹸をベビーバスの近くに置いておきましょう
意外と忘れがちなので、気をつけましょう。
洋服を脱がせたら、つぎは?
沐浴に必要なものがそろったら洋服を脱がせて、ベビーバスのところへ移動しましょう。
沐浴布でくるんで安心させましょう
赤ちゃんは、くるんであげると安心します。今までお母さんのお腹の中で小さく丸まって10ヶ月過ごしてきたので、新生児はなおさらですね。そして、1枚の布をかけることによって寒さ対策にもなります。
洗う順番をしっかりチェック
いよいよここからが本番です。お湯につかるときのポイント、洗う順番など確認しましょう。
さあ、お湯につかりましょう!
足からゆっくりつかりましょう。このとき、赤ちゃんはびっくりして泣いてしまうこともあるかもしれませんが、大丈夫。
「大丈夫よ~、気持ち良いね~」など、優しく目をみて声をかけてあげることで、赤ちゃんも安心できますよ。
お顔を優しく洗ってあげます
一番最初はぬらしたガーゼで目を拭きます。めやにが出やすいので、しっかり拭いて取り除いてあげましょう。そして、おでこからほっぺた、鼻の下、あごまでしっかり洗いましょう。
あたま
次に頭をしっかりぬらして、泡立てた石鹸で優しくクルクルと洗います。
からだ(前面)
まずは首の周りをしっかり洗ってあげてください。けっこう汚れが溜まっています。そのままにしておくと湿疹の原因にもなりますので念入りに!
そして、胸、お腹、わきの下、腕、手のひらを洗います。この時、泡のついた手をそのまま口にもっていってしまうことが多いので、その都度お湯をかけて石鹸を流してください。
赤ちゃんはいつも手をグーにしています。実はその手のひらの中には色んなものを握り締めています。ぜひ赤ちゃんのグーにしている手の小指側からゆっくり親指を入れるようにしたら手をパーとひらいてくれますのでぜひ、試してみてください。
次は足です。足首側から太ももにむかってクルクル洗ってあげてください。ももの付け根、股間もしっかり洗いましょう。
背中とおしり
くるりんと、パパ&ママの腕にのっかるようにうつぶせにしてから、背中とおしりを洗います。赤ちゃんは1日に何回もうんちをします。おむつかぶれにならないように念入りに洗いましょう。
うつぶせ状態にすることを不安に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、赤ちゃんにとってはとってもリラックスできる姿勢なんですよ♪
清潔なお湯ですすぐ
最後にシャワーか、あらかじめ洗面器に用意していたお湯をかけてあがります。
沐浴後のケア
湯冷めしないようにすばやく拭きましょう
赤ちゃんの体は小さいです。外気温で体温がうばわれてしまわないうちにすばやく体を拭きましょう。
準備していたバスタオルで拭きましょう
赤ちゃんの皮膚はとてもデリケートです。ゴシゴシ拭くのではなく、おえるように優しく拭いてあげましょう。
保湿クリームを塗りましょう
お風呂のあとが水分を奪われて乾燥しやすいので、このタイミングですばやく全身に塗りましょう。
オムツ、洋服を軽く着せましょう
赤ちゃんは開放感でおしっこをしちゃいます。さっとオムツをしましょう。
おへそ、耳の水分を綿棒でとりましょう
生後まもない赤ちゃんの中にはお臍がとれていない赤ちゃんがいるかもしれません。お臍は乾燥させることで取れやすくなるので、綿棒でしっかり水分をふきとりましょう。
水分を飲ませましょう
小さい赤ちゃんにとって沐浴はとても体力を奪われます。ミルクや母乳、湯冷ましなどを飲ませましょう。
新生児の入浴についての疑問
何時頃にいれたほうが良いの?
これは家庭の環境によってそれぞれです。もし日中に手助けしてくれる人がいなかったら夜のほうが良いかもしれません。日中の明るい時間帯に入れたほうが安心ということであれば、日中でもOKです。
赤ちゃんのリズムを整えるためにも、沐浴の時間はある程度決まっていたほうがいいかもしれません。
そして、赤ちゃんは沐浴でかなりの体力をつかいます。そのあとにぐっすり寝てくれるので、ぜひママも一緒に休んでください。
お湯にはどのくらいつかった方がいいの?
小さな赤ちゃんは、すぐに温まり、お湯に長くつかるとのぼせてしまうかもしれません。なので、体を洗う5分くらいで充分です。
いつから一緒の湯船につかれるの?
生後1ヶ月検診で先生の許可がでてから一緒にお風呂に入るようにしましょう。
目や耳に水や石鹸が入ったらどうしよう
赤ちゃんはママのお腹のなかで羊水という水の中で10ヶ月過ごしてきました。なので多少の水が入っても大丈夫。ガーゼを絞って拭いてあげてください。もし目や口に石鹸が入ったら、こちらもガーゼで拭いてあげましょう。よだれや涙と一緒に異物として出てくるので大丈夫です。
おわりに
新生児は大人にくらべて新陳代謝が活発で、大人の2倍汗をかきます。それだけでなく、1日に何回もおしっこ&ウンチをします。そして、涙、よだれも出ます。新生児にとって入浴がどれだけ大切かが分かりますよね。
毎日、清潔にして赤ちゃんが快適に過ごせますように。そして、沐浴はパパ&ママと赤ちゃんとの大切なスキンシップの場です。最初は不安かもしれませんが、大丈夫。みんな最初は初心者です。
赤ちゃんの気持ちよさそうにお風呂に入る姿を一番近くで見れるチャンス!ぜひ、このかけがえのない大切な時間を楽しんでください。