「まな板」と「カッティングボード」の違いとは?
「まな板」も「カッティングボード」もどちらも食材を切るためのキッチンツールです。しかし、従来のまな板よりカッティングボードの方がオシャレなイメージがありますよね。いったい何が違うのでしょうか。
「まな板」のイメージ
みんなが「まな板」と聞いて思い浮かべるのは、白くて四角い樹脂素材のこんな商品ではないでしょうか。
樹脂製のまな板は簡単に消毒・漂白ができるため、手軽に清潔に使えるのが利点です。しかし包丁のあたりが強くて手に負担がかかるのも事実。また、長く使っているうちに包丁の傷が入ってしまい、長く使える商品ではありません。
テーブルの名脇役「カッティングボード」ってどんなもの?
「カッティングボード」というと、ちょっとハイセンスな響きがありますよね。いわゆるまな板とは少し違っていて、食材を切ったりする実用性はもちろんのこと、切った食材をそのまま盛り付けて、お皿の代わりにテーブルに運んだりできるのが特色です。ホームパーティだけでなく、バーベキューやピクニックなどアウトドアのシーンでも活躍するこのカッティングボードです。
素材によって表情が変わるのも魅力的!
人気なのは木製のカッティングボードですが、ヨーロッパなどではこんな陶器製のカッティングボードも人気なんですよ。日常づかいができるので、チーズやちょっとしたお菓子などを乗せて楽しむと素敵ですね。
▼Zaklady Ceramiczne Boleslawiec(ザクワディ ボレスワヴィエツ陶器)「カッティングボード-du118」
出典:Rakuten
▼JARLD(ジャールド)
出典:Rakuten
琵琶湖の土を使用した陶器製の日本製カッティングボードです。マーブル模様の斬新なカッティングボードは、食卓以外にもマルチに活躍しますね。
木製カッティングボードの4つの魅力
1.切り心地がいい
木製のカッティングボードの大きな特徴は「切り心地がいい」ということ。プロの料理人が木製のまな板を使うのもこの理由が大きいんです。トントンと良い音を立てて食材を切るのは心地いいものですよね。木製のカッティングボードは包丁の刃先に優しいため、音も良く、キル人の手が傷みにくいというメリットがあります。
2.意外と衛生的
すぐに消毒・漂白できる樹脂製のまな板と違って、木製のカッティングボードは「衛生面が気になる」という人も多いと思いのではないでしょうか。しかし実は「木」そのものに抗菌作用があり、意外と清潔さを保てるんです。他にも木製ならではの消毒の仕方もあとで詳しくご説明しますね。
3.デザインが豊富
カッティングボードはその様々な形が魅力的。料理が下手でもカッティングボードに盛り付けるだけでなぜか料理上手に見えてしまいますよね。それどころか無造作に壁に飾っても絵になります。
Das Holz(ダスホルツ)「カッティングボード S」
出典:Rakuten
持ち手がついているタイプのカッティングボードならテーブルに運ぶのも楽。家具の名産地、福岡県大川市で作られているメイドインジャパンのカッティングボード。北米産の一枚板から1点1点丁寧にハンドメイドで作られています。
KEVNHAUN D STYLE(ケヴンハウンDスタイル)「木製カフェトレイ&ロングカッティングボード L ケヴンハウン KDS.107-L」
出典:Rakuten
アカシアの天然木を使用。片面はトレイ、片面がカッティングボードという1枚で2つの役割を持つのは、機能美を愛する北欧デザインならでは。細長いフォルムはフランスパンなどを切るのにもちょうどいいサイズで、そのままテーブルの真ん中に置いたらおしゃれです。
木製カッティングボードA ボヌール
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丸い形のカッティングボードは同じく丸いホールケーキやピザなどを切り分けるのにも便利。
さくらのカッティングボード11
出典:iichi
自然のままを切り出した、男前なスタイルのカッティングボードです。ワイルドで格好いい食卓が出来上がります。
木製カッティングボードB ボヌール
出典:
リンゴモチーフのカッティングボード。アートのように可愛いので、使わないときは壁に掛けて魅せるように収納したいですね。
4.素材ごとの魅力
木製のカッティングボードは素材によっても違う表情を見せてくれます。一枚板を使用したものは木目の出方も全て異なるため、表情がひとつとして同じものがありません。代表的なものを見てみましょう。
チェリーの木 Longカッティングボード/虹(150-C)
出典:iichi
使い込むごとに風合いを増すチェリー。長年の使用で薄桃色から赤褐色へと変化するのも楽しんでください。
クルミの木
出典:iichi
濃すぎず薄すぎない色目の木材。柔らかく加工しやすい上に割れや反りも少ないです。
けやき
木目が美しく、磨くと光沢が出ます。このため日本では寺社仏閣によく使われているのだとか。
オリーブの木 Arte Legno(アルテレニョ)
出典:Rakuten
イタリアのオリーブ産地ウンブリア州に設立された木材加工工房。樹齢2~300年の貴重なオリーブウッドを使用したハンドメイド。
etoetoteato「ブナ材のカッティングボード」
出典:MARKUS
ブナは明るく白っぽい材質で、木目がはっきりしており、少し斑点模様があります。食卓を北欧風イメージにできますよ。
木製カッティングボードの盛り付け例
オシャレでインスタ映え間違いなしのカッティングボード。初心者さんでもチャレンジできるような料理を選んでみました。
パンやサンドイッチなどの軽食
何の変哲もないパンやサンドイッチを、ただカッティングボードに乗せて食卓に運ぶだけで、カフェっぽい雰囲気に早変わりします。
デザートを引き立てるアイテムに
例えばティータイムにホールケーキを出すとき。こんなふうにカッティングボードに乗せてみんなの前で切り分けてみると楽しさが倍増です。もちろん取り皿にも小さなカッティングボードを使ってみるとさらに楽しいティータイムになりますね。
和食と組み合わせてもOK
洋風なイメージのあるカッティングボードですが、意外なことに和食との相性も抜群にいいんですよ。普段食べなれているものが全く新しく見えるのは、器まで楽しむ和食ならでは。
まだある! カッティングボードの便利な使い方
お皿の代わりになるだけでなく、トレイに使ったり、ドリアやグラタンなど熱いメニューの時にもカッティングボードは大活躍!
大きめのカッティングボードはトレイ代わりにも
ホットメニューの敷き皿に
直に置くのが気になるときは…
どうしても直に食品を置くのが気になる人は、こんなふうにラッピングペーパーを敷いてみるといいですね。
木製カッティングボードのお手入れ方法
木製のカッティングボードは水分を吸収しやすいため、樹脂製のまな板と違って独特なメンテナンスが必要です。汚れやにおいがつきやすく、カビが繁殖する可能性もあります。ですが、お手入れの仕方を覚えておけば再生可能で長く使うことができる素材でもあります。覚えておいて損はないですよ!
買うときに注意したいこと
硬すぎないものを選びましょう。同じ材質や一枚板でも木の部位によって硬さは違ってきます。なぜなら木の中心と外側では成長した年数が異なり、中心の方が硬く、外側の方が柔らかくなるからです。ちょうどよい硬さのカッティングボードは包丁の刃先に優しく、それと同じだけ人間の手にも優しいので疲れにくいんですよ。お店の人に確認してみるといいですね。
買ってすぐのお手入れ方法
まず、買ってきたらすぐにスポンジで洗いましょう。タワシでもいいですが、素材によってはNGなので買うときに確認してください。
買ったばかりの時は表面の汚れをしっかり落とすようなイメージで良く洗います。
どのタイミングでのお手入れにも共通することは、「洗った後に良く乾かす」ということ。清潔な布巾で水気を拭き取り、直射日光の当たらない場所に保管します。風通しのいい場所に立てて置くようにして、水がかかったりしないようにしましょう。水に濡れたままだと板が反ったり歪んだりしてきます。
日ごろのお手入れ
木製のカッティングボードの場合、一番気になるのは「汚れ」「臭い」ですよね。でも、使用する前に軽く水に通しておけば、水が被膜を作ってくれるので臭いや汚れを多少防げるので安心してください!
食材を切った後はすぐに洗います。汚れが気になる場合は薄めの中性洗剤を含ませたスポンジで洗って、洗浄後は水気をよく拭き取り、立て掛けて陰干ししてください。
気になる消毒の方法は、「熱湯消毒」を行います。ヤカンに沸かしたお湯をたっぷり表面に掛けるだけ。漂白剤は決して使わないようにして下さいね。
肉や魚を切った後のお手入れ
油分の多い食材を切った後は特に汚れやにおいが気になります。かといっていきなりお湯を掛けるのはNGです! これらの食材にはたんぱく質が多く含まれており、いきなりお湯を掛けるとカッティングボードの上でたんぱく質が固まってしまうため、汚れが落ちなくなります。先に水と中性洗剤で洗い流してから、熱湯消毒するようにしましょう。
食洗器の使用は記載がない限りNGです。
黒ずみやカビが出てきたら?
木製のカッティングボードはどうしても黒ずみやカビが出やすいものです。まだ深刻でない場合は重曹やあら塩を振りまいて、板に擦り込むようにして洗ってください。酷くなってきたらクレンザーなど研磨剤を用いてもいいでしょう。紙やすりを同時に使うとさらにきれいになります。
なにより、毎日カッティングボードの状態をチェックするようにしておくといいですね。
▼キズさえもカッティングボードの表情です
スペシャルメンテナンスの方法
毎日使っていくうちに、段々と表面がカサついたり白っぽくなってきます。人間の肌と同じように、木製のカッティングボードには定期的にスペシャルメンテナンスが必要になるんです。
まず、表面の汚れや黒ずみはあらかじめ紙やすりなどで丁寧に削り取っておきましょう。
次に、表面にたっぷりオイルを染み込ませます。クルミ油、えごま油など乾くのが早い油をお勧めしますが、お家の食用油でも十分です。染み込ませたあとは余分な油をしっかりと拭き取って、しっかり乾燥させましょう。
これをすることで、より長く使うことができます。
100均カッティングボードでDIY
こんなマルチに活躍するカッティングボードですが、独特のフォルムを利用したお手軽DIYも人気です。しかも素材に使うのは100均のカッティングボードや使い古したもので十分!
持ち手を利用して便利なラックを作ってみよう
持ち手のあるカッティングボード2枚と側面に木材の端材やすのこを利用して、10分程度で作れるラックに挑戦してみましょう。
持ち手部分に穴が開いているなら細い棒を通してみるとさらに便利に!
▼作り方動画
▼スパイスラック
▼小物入れ
エアプランツの鉢として
水なしで生きる「エアプランツ」は壁などに這わせて楽しみます。カッティングボードに小瓶や小さなワイヤーラックを接着し、エアプランツのお家を作ってあげましょう。自立するカッティングボードは壁に立てかけて置けるので、季節や時間帯によってエアプランツを移動させるのにもちょうどいいですね。
インテリア用のプレートとして飾る
カッティングボードの全体を好きな色にペイントしてみたり、ステンシルやかわいいモチーフで飾ってみましょう。レースのリボンを貼ったり、麻ひもを巻いてみるのもナチュラル感を演出しますね。いずれのモチーフも100均で購入できます!
お手製カレンダー
棚の上などで立てかけても使えますし、持ち手部分の穴がちょうどフックのように使えるので壁にぶら下げて使うこともできますね。カレンダー部分も自分で紙を切って作れば世界にひとつだけのカレンダーが出来上がります。
使い道たくさん! カッティングボードの魅力
いかがでしたか? キッチンツールなのに料理以外にも使い道がたくさんあって、思わずひとつ買いたくなってしまうのが理解できたような気がします。メンテナンスを続ければ長く愛用できるのが木製カッティングボードの良いところ。もし黒ずんだりしてもインテリアに再利用したりもできますし、ぜひ気後れせずに使ってみてくださいね。