子どもたちにずっと受け継いでいきたい、楽しくて懐かしい昔あそび。

外でする昔あそび

広場や公園まで行かなくても、家の前の道路で遊べていた時代。路地裏などの交通量が少ない箇所も多く、また地域の目が行き届いていたこともあり、今よりもずっと外あそびが活発だったようです。

缶けり

空き缶がひとつあれば遊べる、「鬼ごっこ」と「かくれんぼ」を融合させたようなシンプルな遊び。ルールは難しくないですが、全員を捕まえるのは至難の技!

<遊びかた>

  1. ジャンケンをして鬼を決める。地面に円を描き、その円の真ん中に空き缶を置く。
  2. 鬼以外のひとりがその空き缶を思いっきり蹴ったらゲームスタート。
  3. 鬼は蹴り出された空き缶を探し出し、元の円に戻す。その他の人は、鬼が空き缶を戻しているうちに、建物や樹木などに隠れる。
  4. 鬼は隠れている人を探し、見つけたら「◯△ちゃん見〜つけた!」と言いながら空き缶を踏む。見つけられた子は鬼に捕まり、円の中で待機。
  5. 鬼は4を繰り返すが、探しにいっているあいだに他の誰かに空き缶を蹴飛ばされてしまったら、捕まっていた人は逃げることができ、また初めからとなる。
  6. 全員を捕まえられたら鬼の勝ち。

鬼は隠れている人を見つけながら、空き缶を蹴られないようにもしなくてはなりません。鬼になるととても大変ですが、その緊張感でとても盛り上がります。隠れる範囲があまりに広いと、捕まえても捕まえても逃げられてしまいゲームが進まないので、ある程度範囲を決めて隠れるのが良さそうです。

人数が多かったり、広い場所で楽しむときには、鬼の数を2〜3人に増やしてもまた面白いですよ。

ベーゴマ

「コマ(独楽)」は、紐や指で回して遊ぶ伝統的な玩具。日本の代表的な男の子の昔あそびです。今も民芸品店や観光地の土産物店などで、木製のコマはよく見かけますよね。いろんな色柄の装飾が施されており、日本工芸ならではの美しさを感じます。

そんなコマの中でも、特に人気だったのが「ベーゴマ」です。フィールドから相手の「ベーゴマ」を弾き飛ばす対戦ゲーム。「めんこ」と同じように高さや重さの調整が必要で、コマの巻き方などでも勝敗が左右されることから、かなり白熱した真勝負が繰り広げられるようです。

<遊びかた>

  1. 樽やバケツに厚めの布を張った「床」と呼ばれるフィールドを準備する。ピンと張りすぎずに、中央に少し凹みを作る。
  2. ベーゴマに紐を巻きつけたら、腕だけを使って体の内から外に向かってまっすぐ投げる。
  3. 手首は使わない。手が体から一番離れた位置に来たら、そっと「ベーゴマ」を放すのがポイント。

  4. 順番に2を繰り返す。
  5. 「床」に最後まで残っていた人の勝ち。

「ベーゴマ」の高さや重さで変わるのは、コマの強さだけではなく、紐の巻きやすさや投げやすさにも影響してきます。相手の「ベーゴマ」の下に潜り込める小さな「ベーゴマ」は、強い上に難易度も高め。ですから、男の子たちは強くなるための練習と研究を重ね、「ベーゴマ」を削ったりして独自で改造までするほどだったのだとか。

近年では「ベイブレード」というおもちゃが一大ブームとなりましたが、これこそ正に「ベーゴマ」の進化版。紐を巻きつけることなく回せて、高さや重さの調整もパーツを組み合わせてオリジナルのバランスを作っていくところに現代っぽさを感じます。男の子が夢中になるものの本質は、今も昔も変わっていないのかもしれませんね。

チヨコレイト

ジャンケンをしながらゴールを目指す、簡単な遊び。ジャンケンさえできれば、3歳くらいからでもOK。一緒に遊ぶ子どもたちの年齢が離れている場合には、体の大きさによって歩幅が違ってくるため、ハンデをつけてあげるといいでしょう

<遊びかた>

  1. スタートとゴールを決めてから始める。
  2. ジャンケンをする。
  3. 勝った人は文字の数だけ前に進む。
  4. チョキで勝てば「チヨコレイト」の6歩、パーで勝てば「パイナツプル」の6歩、グーで勝てば「グリコ」の3歩、声に出しながら進む。

  5. 3を繰り返して、一番最初にゴールについた人が勝ち。

「チョ」と「パ」と「グ」で始まる言葉であれば何でもいいので、自分たちで言葉を変えて遊んでみると、オリジナリティが出てより楽しめますよ。

ケンケンパ

運動場などの広場と、枝さえあればOK。地面に円を描き、その円の上を片足や両足で踏みながら進んでいく遊び。間違えずにどれだけ上手に踏めるかを競います

<遊びかた>

  1. スタートとゴールを決める。
  2. ◯と◯◯を自由に組み合わせながら、スタートからゴールまで円を描く。
  3. ◯なら片足で「ケン」、◯◯なら両足で「パ」と声に出しながら、描いた円を踏んでゴールを目指す。

遊びながら運動能力が高められるので、ジャンプや片脚立ちをし始める頃から親子で楽しめますよ。年齢によって難易度を変えると、さらにあそびが広がります。昔は地面でなくとも、玄関先や道路のアスファルトにチョークで描いて遊んでいましたが、住宅事情や交通量増加によって遊べる道路も少なくなり、最近ではすっかり見かけなくなりました。

家の中でする昔あそび

家の中でする遊びも充実していました。外遊びとは違い、おもちゃを用いた遊びが多いですが、現代のおもちゃにはないシンプルさ。「機能」がついていなくても遊べるんだ、ということを今の子どもたちにぜひ知ってほしいですね。

けん玉

「けん玉」とは、紐で繋がれた球体を、手持ちがついた「皿」や「けん先」と呼ばれる棒に乗せる木製のおもちゃのこと。ひとりで遊ぶ昔あそびの定番といえばこれ。

最近の子どもたちの中でも、幼稚園・保育園で遊んだことがあるお子さんも少なくないはずです。たくさんのワザがあり、その数はなんと1000種類以上とも言われています。その難易度も本当にさまざま。

その奥深さからか、今でも老若男女を問わず親しまれ続けており、けん玉検定や全国大会など公式の競技の場もあるほど。とにかく、決めたいワザができるまでひたすらやり続けてしまうため、子どもたちの集中力を養えるあそびでもあります。

<代表的なワザ>

1.大皿・中皿・小皿

真下にぶら下がった球を弾みをつけてまっすぐに引き上げ、各お皿に乗せる基本のワザ。乗せるお皿の場所に、それぞれ大皿・中皿・小皿と名前がついています。

2.とめけん

「大皿・中皿・小皿」同様、真下にぶら下げた球をまっすぐに引き上げて、「けん先」を球に開いている小さな穴に入れてキャッチするというワザ。どれだけまっすぐに球を浮かせることができるかがポイント

3.世界一周

大皿→小皿→中皿→けん先の順番に球を受けて、球を一周させるワザ。言わば「大皿・中皿・小皿」と「とめけん」の集大成。これが難なくクリアできるようになれば、立派な「けん玉」上級者です。

あやとり

「あやとり」とは、毛糸が一本あればできる、女の子に大人気だった昔あそび。輪っかになった毛糸を両手でピンと張り、それを指に引っかけて「川」や「橋」などのいろいろな形に変えていくというもの。

夢中になった記憶があるママも多いのではないでしょうか。「あやとり」の良さは、「ひとりでも遊べて、ふたりならもっと楽しい。」というところ。また、「あやとり」は指先を使うトレーニングとしても非常に良いとされています

指先から伝わる信号を脳がキャッチし、脳からの指令をまた指先に伝える。この一連の動きが、子どもたちの脳の活性化に繋がる「脳育」にぴったりなのだそう。楽しみながら賢くなれるなんて、ママにとっても嬉しいかぎり。「あやとり」の本は、女の子へのちょっとしたプレゼントとしてもおすすめです。

あやとりうまくなるブック

結び目がなく、スルリと扱いやすい「あやとりひも」が3本も付属しています。これ一冊あれば、みんなですぐに遊び始められるから嬉しいですね。

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お手玉

「お手玉」とは、縮緬や綿の布製の袋に、小豆、蕎麦殻、お米、小石などを詰めた女の子のおもちゃのこと。最近は、プスチックビーズと呼ばれるものを詰めることがほとんどのようです。複数の「お手玉」を、床に落とさないようにして交互に投げてはキャッチする、というシンプルな遊び。

はじめての人は「お手玉」をひとつ使って、まずは「お手玉」そのものに慣れるところから始めてみましょう。どんどん上達すると、3つ…4つ…と、どんどん「お手玉」の数を増やして遊べるようになりますよ。少ない材料で簡単に作れますから、子どもが好きな布で手作りしてあげるのもおすすめです。

おはじき

「おはじき」とは、平たく丸い直径12mmの小さなガラス製のおもちゃのこと。こちらも女の子用のおもちゃ。昔の女の子たちは、キラキラと宝石のように光る綺麗な「おはじき」にみんな夢中になっていたようです。

<基本の遊びかた>

  1. 「おはじき」を各自5つほど出し合い、テーブルの上にばら撒く。
  2. 自分の番が来たら、近くの「おはじき」をひとつ選ぶ。
  3. 選んだ「おはじき」を指で弾き、他の「おはじき」に命中させる。
  4. このとき、周りにある「おはじき」に触れてしまうとアウト。
  5. 命中したらその「おはじき」をもらう。
  6. これを順番に繰り返し、「おはじき」がなくなるまで繰り返す。いちばん多く「おはじき」を取った人が勝ち。

上記のほかにも「中抜き」と呼ばれるものなど、色々な遊び方があります。その昔、「おはじき」は上流階級の大人のあそびだったのだそう。たしかに、平安貴族が好みそうなどこか優雅な雰囲気を感じるあそびですよね。男の子の激しい対戦ゲームとはまた少し違い、静かにゆっくりと遊べるところが女の子にはピッタリです。

かるた

これは 知る人ぞ知る昔あそび。パパやママが子供の頃はもちろん、いますでに我が子と楽しんだことがある人も多いのではないでしょうか。日本のお正月には特に定番のあそびですよね。私の息子は幼稚園からのクリスマスプレゼントで頂きましたよ。

ひらがなの勉強にはもちろん、瞬発力や記憶力を高めることにも◎。「かるた」ができたら次は「百人一首」というのが、昔の子どもたちのセオリーだったようですよ

読み手がいなくても子どもたちだけで遊べる「読み上げアプリ」と連動!

銀鳥産業「犬棒かるた」

最近では、人気キャラクターのかるたが書店にズラッと並んでいるところも多く見かけますが、是非ともおすすめしたいのがこちら。ひらがなと一緒に基本的なことわざまで自然と身に付く、一石二鳥の「かるた」。手が離せなくて、札を読んであげられない時でも大丈夫。読み上げアプリを使えば、札をランダムに読み上げ、子どもたちのあそびをサポートしてくれます。

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めんこ(面子)

「めんこ(面子)」と呼ばれる、紙でできたカードなような物を投げてぶつけ合う男の子の昔あそび。室内、屋外のどちらでも遊べることから、たちまち大人気の遊びになったのだそう。

そのときに流行ったキャラクターの絵柄がプリントされた「めんこ」、手作りのオリジナルの「めんこ」、丸いものや四角いものなど、その種類はさまざま。ひと昔前まではコレクションしている人も多く、私も歳上の従兄弟が遊んでいるのをよく見かけていた記憶があります。

<基本の遊びかた(おこし)>

  • 地面や床、ダンボールの上などに、攻撃する人以外の参加者が「めんこ」を1枚ずつ置く。
  • 攻撃する人は自分の「めんこ」を叩きつけ、その風圧を利用して地面に置いてある参加者の「めんこ」を裏返す。
  • これを繰り返し、一番裏返せた人の勝ち。
  • 「めんこ」の形状や大きさなどで、裏返すときのコツや強さが変わってきます。どんな場所に「めんこ」を置くか、というのもかなり大事になるようで、叩きつける力ももちろん必要ですが、それ以上に技術と戦略を求められる「頭脳的なあそび」とも言えます。

    基本の遊びかた「おこし」のほかにも、フィールドから相手の「めんこ」を外に出す「はたき」、山積みになった「めんこ」を奪い合う「つみ」など、遊びかたのバリエーションがいくつもあり、飽きることなく何時間でも遊べるところが爆発的人気となった所以のようです。

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    にほんの遊びの教科書ーこどもたちへ伝えたい…「生きる知恵」と「豊か心」を育む

    「かごめかごめ」や「通りゃんせ」などのわらべ歌あそび、めんこ、ベーゴマなど、50種類以上の昔あそびを分かりやすいイラストとともに紹介しています。あれもやってみたい!これもやってみたい!と、子どもたちが興味津々になること間違いなし。遊びについての歴史や豆知識もあり、大人が読むと「なるほど!」とまた違った楽しみ方もできる、ボリューミーな昔あそびの指南書です。

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    遊びの宝箱

    「遊びの研究家」である著者が厳選した、100種類を超える数々の遊びを掲載。ひとつの遊びをまるっと1ページ使って、丁寧な解説、イラストとともにご紹介しています。外遊び、室内遊び、わらべ遊び、パーティーゲームなど、ありとあらゆる「あそび」を網羅した大満足の一冊。ずっと伝えていきたい、私たちおとなが楽しんできた遊びがギッシリ。読んでいるとなんだかとても懐かしい気持ちになりますよ。

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    だるまちゃんと楽しむー日本の子どものあそび読本

    だるまちゃんシリーズでおなじみの著者・加古里子が描きおろした遊びの絵本。「草花や木の実のあそび」や「工作のあそび」など、日本のこどもたちに昔から親しまれてきた遊びがたくさん載っています。

    だるまちゃんとてんぐちゃんが「紙でっぽう」で遊んでいる様子を描いた、素朴で可愛らしい表紙がとっても印象的。オールカラー、手書き風タッチのイラストでまとめられており、ずっと手元に置いておきたくなるような丁寧な一冊。誰でもが読みやすく、親しみやすい本に仕上がっています。

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    物に溢れた時代に生きる子どもたち。だからこそ知ってほしい、昔あそび。

    最近の私は何度となく、「チヨコレイト」に助けられています。我が家はかなりの傾斜がある坂の上に自宅があるんです。お兄ちゃんはせっせと登るのですが、まだ年少の娘は坂を見上げた途端、「これはムリだよー!」と毎度お手上げ宣言。

    赤ちゃんの頃は抱っこでしたが、大きくなった今はそんなわけにもいかず。何かいい方法はないかと考えていたとき、ふと思いついたのが、「チヨコレイト」。普通に歩くのと比べて倍くらいの時間がかかりはするものの、今までは道に座りんでストライキしていた彼女が、最後までまったくぐずらなくなったのです。しかも、疲れるどころかとっても楽しそう。

    あんなに嫌がっていた坂も、今では自らすすんで登ります。昔のこどもたちは、自宅と学校との長い長い道のりを、こうして遊びながら少しずつ歩いていたのかもしれません。おもちゃやゲームなどの道具がないと遊べず、とっても飽きっぽい。そんな現代のこどもたちにこの昔あそびを通して、「何もなくても遊べる楽しさ」をぜひ感じてほしいものです。