土の要らない不思議な植物「エアプランツ」で気軽にグリーンある暮らしを楽しもう

インテリア雑貨としても人気の「エアプランツ(Airplants)」ってなに?

お部屋を飾るためのグリーンといえば「観葉植物」が頭に浮かぶのではないでしょうか。それと似ているようで根本的に違う、不思議な形の「エアプランツ」がいま人気。どんなものなのか詳しく見てみましょう。

空気中の水分で育つ不思議な植物「エアプランツ」

普通の植物は、土に植え、そこで根を生やし、養分や水分を吸い上げて成長するのが一般的。

ところがエアプランツは土に植えなくてもいいんです。昼夜の温度差で発生する夜露や朝露を、株の表面から吸うことで成長するのが特徴。「エアプランツ」という名前はその特徴に由来してつけられているんですね。

エアプランツは主にパイナップル科の植物で、「着生植物」と呼ばれるもの。土ではなく樹木、枝、岩、ときには他の植物にくっついて成長します。

根はないわけでもないのですが、水分を吸収するためではなく、自分の体を固定するために使う程度。だから、くっついたものの栄養素を奪い取ったりもしません。ただくっついているだけという面白い存在なんですね。板の上や地表面に転がったまま成長したりもするんです。可愛いでしょう?

育て方が簡単! エアプランツの人気の理由

エアプランツの人気の秘密はいろいろありますが、「育て方が簡単」ということが最大の魅力です。

土が必要ないということは、部屋に土が落ちたりしないので掃除も楽。もちろん、季節ごとに面倒な植え替えや土の入れ替えなどもありません。そういう点もエアプランツの人気につながっているんですね。

また100均などでも手軽に買えるようになったのが流行のきっかけでもあります。育て方も多少はコツがありますが、日々の「ミスティング(霧吹き)」と月に一度くらいの「ソーキング」でOK。忙しい現代人を癒してくれる存在になっているようです。

100均でも豊富に扱っているエアプランツ

他の買い物のついでに買える手軽さです。珍しい形なのでつい目が行ってしまいますよね。

アレンジ自由なエアプランツ

「不思議な形」で「手軽に育てられる」、そして「アレンジの自由度」がエアプランツの特徴。

鉢植えの植物だと、どうしても平らなところにしか置けませんが、エアプランツは単体でいろんなものに絡ませてディスプレイすることができます。おまけに生育のための土さえ要らないので、机の上に置きっぱなしにしたり、壁にぶら下げていても成長してくれるんですね。

つまり、インテリア雑貨のようにして部屋に飾って楽しめるということです。こういうアレンジができるのもエアプランツの人気を後押ししています。

階段の手すりなどに絡ませてもディスプレイできます

鉢植えのグリーンではできないような独創的な飾り方ができるのもエアプランツならではです。

飾り方は無限大! エアプランツのおしゃれなディスプレイ方法

エアプランツの飾り方には特に決まりはありません。みんな好きなようにアレンジしてインテリアを楽しんでいるんですよ。例を見てみましょう。

ガラスのプレートに置いておく

透明なガラスのプレートに無造作に置いただけですが、そのシンプルさゆえにエアプランツが引き立ちます。主張しすぎないのがいいですね。

ガラスの器に入れて吊るす

ガラスのポットなどに入れて天井から吊り下げてみてもオシャレですよ。光を受けて器がきらきら光るのがまた素敵です。

木のトレイと合わせて

木のトレイに寝かせただけでも不思議と絵になるのがエアプランツの魅力。グリーンとウッドの色合いでお部屋がぐっと温もりのある雰囲気に変わります。

ワイヤーアイテムとセットで

無機質なワイヤーとグリーンの組み合わせはシックでクール。モノトーンな空間で少しだけ色をポイント使いしたい場合などにピッタリです。根を絡ませるのにもワイヤーが便利ですし、硬派な印象で男性にも人気なんですよ。

コルクマット

コルクとエアプランツは相性抜群。見た目の問題だけでなく、エアプランツの根がコルクに絡みやすいからです。コルクなら水を弾いてくれるため、根腐れなどの心配がありませんね。

ヒンメリを使って

北欧でクリスマスを彩るために飾る「ヒンメリ」。この中にエアプランツを入れておくだけで癒しの空間に早変わりします。こうして天井から吊るす方法は、エアプランツの風通しを良くするのにも一役買います。

ブリキの缶

エアプランツの見た目と武骨なブリキの缶の素朴さが驚くほどマッチします。食べ終わった缶詰の空き缶などで自分流にアレンジしても可愛いですね。

流木を使って

エアプランツの根を流木に絡ませる場合、アクアリウム用の流木を用意するとすでにあく抜きや塩抜きがしてあるので便利です。自分で取ってきた流木を使う場合は1週間ほど水に漬け込んでから使うようにしましょう。

和風の花器に

和風の素材とも相性のいいエアプランツ。茶花などで使う小ぶりな花器に挿して、和室や茶室などに飾ってみるとまた雰囲気が変わります。

麻ひもを組んで

麻ひもで吊るしたエアプランツがときおり風で揺れたりするのは見ているだけで癒されます。猫や赤ちゃんなどが触ることもない、安全な飾り方でもありますね。

フォトフレーム+ワイヤー

アーティスティックなイメージのエアプランツ。フォトフレームにワイヤーを張り、そこに絡ませるといっぱしのアート作品のように見えてきます。

絶対に枯らさない! エアプランツの水やりの方法を覚えておこう

”手入れが楽で水やりや栄養分もほとんどいらない”というのがエアプランツの宣伝文句です。しかし、もちろん生きている植物ですのでお手入れを欠かすと枯れてしまいます。枯らさないためには水やりの方法を覚えておく必要があります。具体的な手順を覚えておきましょうね。

購入するときの注意

エアプランツのいいところは100均や雑貨店などでも気軽に購入できるところです。しかし中には株が幼すぎるものや、ショップの管理が行き届いていなくて購入した時点で枯れていた、というケースもあります。

葉の傷みが少なく弾力があるもの、もしくは葉の緑が鮮やかなものを選びます。また、手で持ったとき明らかに軽かったり根がスカスカだったりするものは、枯れているかもしれません。自信のない場合はやはり専門店でアドバイスをもらいながら購入することをおすすめします。

日ごろのお手入れは手軽に「ミスティング」でOK

出典:GARDENISTA

エアプランツには水やりは必要ありません。霧吹きに水を入れて全体にシュッと吹きかけます。日ごろはこれだけで十分なんですよ。この水のやり方を「葉水」「ミスティング」と言います。

エアプランツを購入すると、たいてい「週に2~3度の霧吹きでOK」と書かれています。ですが、環境によっても異なりますので、部屋の乾燥具合などを見て回数を調整しましょう。

夏場などは毎日欠かさない方がいいですし、梅雨など湿気のある時や、成長の止まる冬場は腐れる原因にもなるので控えめでもOKです。

月に一度はしっかり「ソーキング」で潤いを

出典:GARDENISTA

水やりが必要ないのが特徴のエアプランツですが、月に一度は「ソーキング」と言って、器に水を張ってそこにエアプランツを漬け込みます。葉がぴんと張って元気になりますよ。

しっかり潤したらしっかり乾かしましょう。葉の間に水が溜まっていると腐る原因になってしまいます。風通しのいい場所で逆さにして吊るしておくとよく水が切れるので便利です。

寒い時期(11~3月頃)はさほど必要ありませんし、やるなら温かい室内で行います。

ソーキングの後はしっかり水気を切って乾かします

逆さにして風通しの良い場所に吊るして水気を切りましょう。エアプランツはなかなか繊細なので、水が残っていると根腐れなどの原因になりますよ。

育てる環境は?

エアプランツは「着生」という独特な生育の仕方で成長します。普段は木々にくっついて成長しているエアプランツは、木漏れ日程度の光で成長しているようなものですから、直射日光を必要としません。明るいけれど日差しが直接当たらないような場所を選んでおいてあげましょう。

温度も、夏は涼しい場所で管理しますし、冬は10℃以下になると成長が止まってしまうため、なるべく暖かい場所で管理してください。

水やりも同じように、夏は朝夕の涼しい時間帯、冬は午前中の温かい時間帯に与えます。梅雨は湿度が高いため、ミスティングは控えても大丈夫。

枯れ葉取りをしてカビや腐敗を防ぐ

エアプランツは根元の葉から順に枯れていきます。他の植物でも枯れ葉や枯れた花を摘むことがあると思いますが、それと同様にエアプランツも枯れ葉を取ってあげましょう。株が蒸れて、カビたり腐ったりするのを防ぐ役目があります。月に一度のソーキングと同じタイミングでチェックしてあげるといいですね。

エアプランツの育てやすい種類【おすすめ5選】

ちょっとエアプランツに興味が出てきた人もいるのではないでしょうか。そこで、初心者でも育てやすい種類のエアプランツを5つ集めてみました。独特な形のものが多いので見ているだけでも楽しいですよ。

1.ティランジア・キセログラフィカ

銀色の葉が美しく、エアプランツで最もポピュラーなのがキセログラフィカ。パイナップル科の植物で「エアプランツの王様」とも呼ばれ、大きいものだと60cm以上にまで成長します。

グアテマラでは絶滅が危惧されているためワシントン条約によって保護されていますが、人工的に栽培されたものは流通させることができます。
暑さ寒さに強く、初心者向けとしても人気の種類です。

適温は20~30℃ですが、10℃以下、40℃以上になると弱りますので場所を移動させるなど対策をしましょう。


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2.ティランジア・ウスネオイデス

同じくパイナップル科の植物ですが、見た目は全く異なりますね。もつれた糸のように長く垂れ下がり、5mにも及ぶものもあります。寒さに強い特性があり、日本でも南部地域なら野外で冬越しができるそうです。乾燥しやすいので霧吹きでまめに水分を与えてくださいね。

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ウスネオイデスの可憐な花

葉の先に小さな花をつけます。じっくり見ないと分からない程度ですが、とても可愛い花ですよ。

3.ティランジア・トリコロール

花の色が赤と黄色と紫の三色(トリコロールカラー)であることから「トリコロール」の名前が付きました。葉はスラっと細長くスタイリッシュ。こちらも丈夫で育てやすいので初心者向きです。風通しの良い明るい場所で育てましょう。


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4.ティランジア・カプトメドゥーサエ

ギリシャ神話に出てくるヘビの怪物メデューサにちなんで名づけられたのがこちらのエアプランツ。まるでメデューサの髪の毛のようなうねりかたですね。暑さも寒さにも強いのですが、つぼのような形をしていて、慣れないうちは蒸らして腐らせてしまうので注意が必要です。


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5.ティランジア・カクティコラ

名前は「サボテンに着生する」という意味ですが、実際にはサボテンにだけ着生するわけでもなく、乾燥にもそんなに強いわけではありません。

花の美しさが何よりも魅力的! 1~2ヶ月の間、次々と花を咲かせて目を楽しませてくれます。白みがかったラベンダーやピンクの色の花は、まるで蝶が羽を広げているように見えるため、花穂だけが切り花として輸出されるほど。

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カクティコラの花の美しさ

エアプランツの増やし方

普通の植物なら種をとってプランターにまいたり、挿し木をして増やしたりしますが、エアプランツはどのようにして増やすのでしょうか。

株分けで増やす

エアプランツはある程度の大きさまで成長すると、花を咲かせるようになるものが多いです。花が咲き終わると子株をつけ、親株から栄養が送られるようになるのです。

たくさん子株がついて群生している状態の株を「クランプ」と言います。子株が親株の半分サイズより大きくなった頃が取り外すタイミングです。

花から種を取って増やすこともできます

また、花から種を取って増やすこともできます。こちらは難しいため、慣れた人にしかおすすめできませんが、そういう方法があることも知っておくといいですね。種をとって、一週間ほど水につけて発芽を促す方法です。

育てやすいエアプランツの魅力がたくさん!

いかがでしたか? エアプランツは都会的なフォルムでありながら、水や土を必要としない気軽さもあり、それでいてうまく育てれば美しい花も咲かせてくれる、一石三鳥の楽しみが味わえる植物です。

まずはインテリア雑貨として部屋に迎え入れてみて、慣れてくれば「世話する」楽しみを味わってみてください。まるで自分のペットや子どものように可愛く思えてきますよ。